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「Take It Easy」が座右の銘な管理人の感想雑記。
Posted by - 2017.05.26,Fri
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Posted by YoGAN - 2010.02.23,Tue
 http://www.mediafactory.co.jp/c000051/archives/023/000/23058.html
 著:冲方丁 イラスト:山本ヤマト

 冲方さんはアニメーションの原案や構成として、何本かの作品でお目に掛かり、どれも魅せられたものですが、テキストは意外にも初めて。どんな持ち味なのか、ドキドキしながらページをめくってみましたが、意外なほどスムース。無駄のない情景描写と、的確な心理描写は、大変にリズムよく読みこなせていけますが、(敢えてそうしているのか)ト書きと台詞が脚本っぽい印象です。できれば他の作品もこれから読んでいきたいところ。

 物語は「創造の書」の断片であるカルドの使い手、セプターの少年リュロンが、少女アーティの護衛任務につき、黒のセプターとの戦いを繰り広げていくもの。王道をいくボーイ・ミーツ・ガールな上、リュロンはかつて黒のセプターに滅ぼされた国の王族であり、アーティは英雄の娘として生まれながら、セプターの能力がない(そのことを隠してカルドを学ぶ学院で生活している)。二人が抱えた疵・嘘を絶妙なタッチで揺さぶり、終盤、黒のセプターとの決戦において、アーティの才能が開花する(それもリュロンの過去とも繋がる)展開は、ダイの大冒険のバーン城突入時を思わせるカタルシスがありました。冲方作品のアニメで何度となく味わった感覚が甦ってきますね。
 1巻のラストでリュロンが斬首刑に処された時のスリルや、黒のセプターによる仕掛けのミステリ要素など、エンタメ性も高く、一気読みでした。

 セプターの戦いにおける、「領土」と「通行料」の仕組みも大変におもしろい。カルドから呼び出したクリーチャーをエリアに配置することで、「領地」を作り、そこを通る人間から魔力という「通行料」を奪う。また、セプター同士の戦いにおいては、領土戦の側面が強く、自らが領土の繋がり・連鎖を気付くことで魔力を強化し、また相手が築いた連鎖を断っていく。戦術性の高い召還バトルは、じりじりとテンションを上げ、直接対決を迎えたときの盛り上がりときたら、それはもう。

 カードゲームの要素とボーイ・ミーツ・ガールのファンタジーを合わせた魅力を、余すところなく引き出しているあたりに、冲方丁という作家の力を見た。マルドゥックスクランブルも読みたくなってきたなぁ。
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